街場のマンガ論
『日本辺境論』の著者、今もっとも熱い思想家・内田樹によるマンガ論。
【出版社品切れ中】
●著者 内田樹先生 直筆コメント●
●担当編集より●
日本人の脳は、マンガを読むことに適したつくりになっている――日本語の起源に迫り、マンガ文化が発展した理由を、歴史と文化を交えながら独自の視点で解読。
『バガボンド』に隠された「教育的本質」を語り、『エースをねらえ!』から、男の生き様と武道の精神を学ぶ。手塚治虫の圧倒的な指南力に影響を受けた幼少時代、今なお、読み続ける愛すべき少女マンガ…人生の極意をマンガから学んだ「元少女」おじさんが、戦後マンガからボーイズラブまで、世界に誇る日本カルチャーについて熱く語ります!!
●企画趣旨●
『日本辺境論』で日本新書大賞を受賞した、神戸女学院大学教授を務める内田樹先生の、漫画評論。
『日本辺境論』や『下流志向』、『おじさん的思考』など数々のベストセラーを打ち出し、現在様々な分野で活躍する内田樹先生初のマンガ論をまとめている。
専門家とは違う観点から斬り込む、ウチダ流のするどい視点で、マンガを読み解く。
吉本隆明先生『吉本隆明全マンガ論』、いしかわじゅん先生『秘密の本棚』は共に重版もかかり売れ行きが好調だが、それに続く、小学館クリエイティブ漫画評論シリーズの第3作品目。
●企画内容●
累計1000万ヒットを超える人気ブログ『内田樹の研究室』から、漫画についての内容をよりすぐり、書籍化。内田ファンからマンガファンまでが楽しめる、エッセイ・作品論・日本論などを、マンガを通して語る1冊。内田樹先生による手直しを加え練り上げたウチダ流のするどい文明論・文化論。第七章にある養老孟司先生との対談も必見!!
●著者紹介●
内田樹(うちだ たつる)
1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。現在、神戸女学院大学文学部教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第6回小林秀雄賞を受賞。『日本辺境論』で2010年日本新書大賞を受賞。
装丁 名和田耕平デザイン事務所
第一章・井上雄彦論
井上雄彦の天才性について
天才バガボンド
バガボンド一気読み
「にょろにょろ」の教育的機能
井上雄彦さんの仕事場を訪ねる
第二章 マンガと日本語
日本語って変かも
ショコラ・リパブリック言語論
擬態語について
ベストセラータイトルの音韻について
第三章 少女マンガ論
少女マンガ・リテラシーと元少女おじさん
少女マンガの記号論
女は「三界」を遍歴する
第四章 オタク論・ボーイズラブ論
ノン・コレクター
SFから「オタク」へ
ボーイズラブとエロス
反米ナショナリズムとしての少年愛マンガ
第五章・宮崎駿論
足元を見よ
『千と千尋の神隠し』
『ハウルの動く城』の厚み
老いの手柄
「空飛ぶ少女」のために
第六章・マンガ断想
アメコミに見るアメリカのセルフイメージ
大学マンガを読む
『スピリッツ』療法
コピーライトについて
「プロの物書き」にちょっと駁す
パイレーツ・オブ・チャイナ
ジュンク堂と沈黙交易
『エースをねらえ!』に学ぶ
『エースをねらえ!』にさらに学ぶ
第七章 戦後漫画家論――戦後漫画は手塚治虫からはじまった
対談・内田樹 養老孟司(司会・菊地史彦)
あとがき
作家紹介一覧
作品紹介一覧